From President学長挨拶

次の50年に向けて、未来をともに築いていきましょう。
DESIGN THE FUTURE, TOGETHER!

国立大学法人筑波大学は、令和5(2023)年に、創基151年開学50周年を迎えます。
本学は、明治5(1872)年、明治政府によって我が国で最初の官立高等教育機関として創立された師範学校を礎に、東京高等師範学校、東京文理科大学、東京教育大学を経て、昭和48(1973)年10月1日、筑波研究学園都市の中に、新構想大学として開学しました。平成14(2002)年の図書館情報大学との統合から数えて21年でもあります。
50年前、本学は、従来の大学の教育・研究の停滞を反省し、学際性と国際性を備えた「開かれた大学」を基本的な性格として、社会の変動に不断に対応していくことを「建学の理念」としました。爾来、本学は、他に例を見ない幅広い学問分野を有する総合大学として、専門分野を深化させながら新たな学際・融合的な教育・研究を開拓し、象牙の塔に籠ることなく産官学の連携を進め、それぞれの先端で成果を上げてきました。
 今、筑波大学は大きなギアチェンジを始めています。これまでのモットーを表すIMAGINE THE FUTURE. つまり、開かれた未来を構想することを基盤に、Beyond the Borders. という考え方でその実現に挑戦し、DESIGN THE FUTURE, TOGETHER. つまり、社会とともに未来社会を創造することを宣言いたします。本学は、前身となる東京教育大学までの優れたレガシーを、よき伝統を、また開学以来50年間で培った力を活かしながら、望むべき未来に向けて、皆さまとともに進んでまいります。
 令和4(2022)年4月より指定国立大学法人となり、本学は、今後も、地球規模課題の解決と未来地球社会の創造に向けた知の創出と、これらを牽引するグローバル人材の育成に取り組んでまいります。学生と教職員が、多様性に溢れ、国際性を日常的に感じられるキャンパスで学問を満喫できる環境を実現します。そのためには、社会との相互理解に基づくエンゲージメントが必要です。本学は、エンゲージメントとは、「支えられ、支える」といった関係であると考えています。本学のこの50年あるいは151年の成果は、学生や教職員の力だけで実現できたわけではありません。様々なステークホルダーの多大なるご理解とご支援の賜物によって成し遂げられたものです。創基151年開学50周年記念事業・行事を本学に関わっていただいたすべての方々への心からの感謝の意を表明するものにしたいと考えています。 そして、次の50年に向けて、未来をともに築いていきましょう。DESIGN THE FUTURE, TOGETHER!

令和4(2022)年8月
国立大学法人筑波大学長 永田 恭介